
月経痛、月経前の不調とは?
月経とは、卵巣から分泌されるホルモンが作用し、厚くなった子宮の内膜が、妊娠が成立しない結果、剥がれ出てくることをいいます。
毎月妊娠する準備をして、妊娠しなければ月経になることをくりかえしています。
子宮の内膜が厚くなることは、妊娠のためには必要ですが、月経痛や月経前に不調を感じる人は、妊娠を希望するまで一時的に毎月の排卵を抑え、生理前のホルモンのアップダウンをなくすことで月経前の不調を感じないようにしたり、子宮の内膜が厚くならないようにすることで、月経量を減らしたり、月経の回数を減らしたり、生理痛を軽減することができます。
毎月来ている生理が来なくなって大丈夫?どうにかなってしまわない?
戦前の女性が、一生のうちに経験していた月経の回数は約50回です。
私たちの祖母や曽祖母は、10歳代で初めての妊娠出産をし、授乳期間も長く、何人も子供を産んでいる方が多かったため、1~2年生理がない状態で、10~40歳代を過ごしておられました。
現代の日本女性は、祖母の世代より、初潮年齢が3~4年早かったり、出産回数が減っていたり、授乳期間が短かったり、晩婚化が進んでいたり、閉経が遅かったりするため、生涯月経回数は約450~500回と言われています。
痛みを感じる生理痛が繰り返されると、月経に伴う諸症状に悩まされる期間も確率も高くなることになります。

痛い月経、つらい月経前はどうする?
痛くないように、つらくないようにする治療があるので、痛いことも生理前につらいことも我慢の必要はありません。
婦人科を受診して、子宮卵巣に異常がないか確認をしたうえで、最適な治療を受けていただくことで、この先10年、20年、30年、40年、眉間にしわをよせずに過ごせる毎日にしてみませんか?
次回ブログは『生理痛・月経前症候群・月経随伴症状の治療(前編)』についてお伝えいたします。
北岡 江里 医師(婦人科)
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