子宮頸がんワクチン
子宮頸がんは子宮の入り口(頸部)にできるがんで、日本では年間約2,000人が子宮頸がんで亡くなっていて、20代後半から40歳前後での発症が多くなっています。
子宮頸がんのほとんどはヒトパピローマウイルスというウイルスの感染が原因となって発症することが解明されています。
このウイルスは主に性交渉で感染し、女性の約8割が一度は感染するといわれています。感染しても大部分は自然に排除されますが、まれに持続的に感染することがあり、5年から10年以上を経て一部ががんの発症につながります。
【自費】
ガーダシル 1回¥17,600(税込)*3回接種が必要です
シルガード 1回¥30,800(税込)*3回接種が必要です
※ガーダシルは子宮頸がんにハイリスクな16型18型に加えて尖圭コンジローマという性感染症の原因となる6型、11型の感染を予防できるワクチンです。
※シルガード9は2021年2月に発売となった上記ガーダシルに加え、31,33,45,52,58型のハイリスク型を含む合計9種のHPVを予防できるワクチンです。
シルガード9について
4価ワクチンであるガーダシルよりより予防効果の高いワクチンです(ガーダシル約70%、シルガード約90%の感染予防といわれています)。
残念ながら定期接種にシルガード9は採用されていません。自費での接種のみで、厚労省の指示により全例登録をおこなう必要のあるワクチンです。そのためのシステムである「ワクチンQダイアリー」への登録が必要です。
初回接種の方はご来院前に「ワクチンQダイアリー」にアクセスし、スマートフォンかタブレット端末で「新規登録」を行って下さい。
接種時は毎回必ずスマートフォン等をご持参下さい。
「ワクチンQダイアリー」登録について
シルガード9の接種のためには、「ワクチンQダイアリー」の登録が必須となっています。
これは、既存のHPVワクチンにおいて、接種後、痛みや手足の動かしにくさなどの「多様な症状」が認められたため、被接種者の全例登録による「多様な症状」を疑う症状の情報を収集することになっているためです。
<登録方法>

- 「新規登録」を選択

- 「同意します」に✔を入れて次へ(利用規約/同意説明書)

- 基本情報を入力します

- 「登録」を選択すれば登録完了です

- 「予診票」は受診時に記入頂きます
FAQ
HPVは、癌(がん)や尖圭コンジローマの原因となります。癌に関しては、女性では子宮頸がん、外陰がん、膣がん、男性では陰茎がん、男女に共通しているものとしては中咽頭がんと肛門がんがあります。また、HPVは、性行為で人から人へ感染するウィルスですので、性交渉の経験のある方であれば、だれでも感染の危険があります。
HPVには100種類以上の型があると言われており、特に15種類(16, 18, 31, 33, 35, 39, 45, 51, 52, 56, 58, 59, 68, 73, 82型)には高い発がん性があると考えられています。これらを「ハイリスクタイプのHPV」と呼んでいます。
これまでのHPVワクチン(2価、4価)は、発がん性の高いハイリスクタイプのうち、16型と18型の感染を予防できるものでした。一方、シルガード9(9価)はHPV6、11、16、18、31、33、45、52、58型と、幅広いHPV型に対する疾患の予防が期待できるワクチンです。
子宮頸がんの原因となるHPV型の約90%をカバーしています。
■従来のワクチン
HPV2価ワクチン(サーバリックス):16、18型
HPV4価ワクチン(ガーダシル4):6、11、16、18型
■9価ワクチン
HPV9価ワクチン(シルガード9、ガーダシル9):6、11、16、18、31、33、45、52、58型
HPVワクチンは、2013年4月から定期接種が開始されましたが、ワクチンの副反応に関する報道や抗議活動を受け、同年6月に厚生労働省から各自治体へ「積極的勧奨の一時的差し控え」が通知されました。
通常の予防接種では、各自治体から対象者へ個別通知が行われ、ほとんどの方が漏れなく接種を受けることになりますが、この通知によりほとんどの自治体で個別通知や予診票の一斉送付が行われなくなりました。
2013年以降、国内外で様々な研究が行われ、2020 年 7 月 21 日にHPV9価ワクチンが我が国でも承認されました。
2020年10月9日には国による個別通知の停止方針が撤回されました。ただし、積極的勧奨の一時的差し控え自体はまだ撤回されていません。
現状では、シルガード9の接種を受けるには、自身で接種できる医療機関を探して申込を行い、自費で受ける必要があります。
その他の質問はこちら
【助成】
名古屋市補助/小学校6年生から高校1年生相当年齢で3回接種(ガーダシル)。費用は無料
対象者:次の(1)と(2)の両方を満たす方
(1)名古屋市に住民登録がある方
(2)小学校6年生から高校1年生相当年齢の女子
接種を受ける際には健康保険証等の氏名、住所、生年月日を確認できるものをお持ちください。
その際、予防接種の記録を記入しますので、母子健康手帳をお持ちの方は母子健康手帳もあわせてお持ちください。
なお、接種には原則として保護者の同伴が必要となります。ただし、13歳以上の方で、やむを得ず保護者が同伴できない場合、
保護者の方が子宮頸がん予防接種についてご理解いただいたうえで、
同意書を記入いただき、接種を受けるときに提出していただくことで同伴が無くても接種を受けることができます。
名古屋市ホームページもあわせてご確認ください
*名古屋市外の方で広域接種をご希望のかたはまずはココカラウィメンズクリニックにお問い合わせください。

子宮頸がん予防情報サイト「もっと守ろう.jp」
風疹(麻疹)ワクチン
風しんウイルスの飛まつ感染によっておこる病気です。軽いカゼ症状ではじまり、発しん、発熱、後頸(こうけい)部リンパ節腫脹などが主症状です。
発しんも熱も約3日間でなおりますので「三日ばしか」と呼ばれることもあります。しかし、大人になってからかかると重症になります。
妊婦が妊娠早期にかかると、先天性風しん症候群と呼ばれる病気をもった児(心臓病、白内障、聴力障害など)が生まれる可能性が高くなります。
【自費】
MRワクチン(麻疹+風疹)/1回10,500円(税込)
※当院での風疹抗体検査 自費¥2,650(税込)
【助成】
名古屋市・妊娠希望の方等への風しん抗体検査及び予防接種の費用助成
先天性風しん症候群を予防するために、風しん抗体検査及び風しん予防接種(麻しん・風しん混合ワクチンを使用)を無料で実施しています。対象者に該当する方は、まずは抗体検査を受けていただき、風しんの抗体が不十分であった場合は予防接種も受けましょう。
風しんの抗体検査の対象者:次の(1)から(3)のすべてを満たす方
(1)名古屋市に住民登録がある方
(2)次のアからウのいずれかに該当する方
ア 妊娠を希望する女性
イ 妊娠を希望する女性のパートナー又は同居人
ウ 妊娠中の女性のパートナー又は同居人
(3)以下のエからオのすべてをみたす方
エ 平成26年4月以降に風しん抗体検査(定期、任意(妊婦健診等含む)に関わらず)を受けていない
オ 過去に風しん(麻しん・風しん混合ワクチンを含む)予防接種を2回以上受けていない
カ 過去に風しんにかかったことがない
風しんの抗体検査の対象者:次の(1)から(3)のすべてを満たす方
(1)名古屋市に住民登録がある方
(2)次のアからウのいずれかに該当する方
ア 妊娠を希望する女性
イ 妊娠を希望する女性のパートナー又は同居人
ウ 妊娠中の女性のパートナー又は同居人
(3)事前の抗体検査の結果、以下の表の基準に該当し、風しんに対する免疫が不十分と判断された方
名古屋市ホームページもあわせてご確認ください
MRワクチン(麻しん風しん混合ワクチン)による先天性風疹症候群の報告はありませんが、その可能性が否定されているわけではないため、妊娠可能な女性においては、あらかじめ約1ヶ月間避妊した後に接種すること、及びワクチン接種後約2ヶ月間は妊娠しないように注意することを呼びかけられています。

子麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)を受けましょう 「ワクチン.net」