それ、放置しないで!「正常な生理」と「危険なサイン」の見分け方【月経不順の基礎知識】(2回シリーズ・前編)

今回のテーマは「月経不順・無月経」です。前編、後編の2回シリーズでお届けします。

「私の生理、ちょっと周期が長いかも?」「何ヶ月も生理が来ていないけど大丈夫?」—そう不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
月経の乱れは、あなたの体に潜むさまざまな不調や病気のサインかもしれません。

こちらでは、月経周期の乱れ(稀発月経、頻発月経など)や出血量の異常について、原因と治療法を分かりやすく解説します。今回は、「正常な月経周期の定義」と「稀発月経・無月経」についてお話しします。

 

正常な月経周期の定義

まず、正常な月経とはどういうものか確認しましょう。

  • 正常な月経周期は、一般的に25~38日と定義されています。
 

生理が来ない!月経不順の重症パターン「無月経」

生理が始まるべき年齢になっても来ない、あるいは一度来た生理が止まってしまう状態を「無月経」といいます。

初経が来ない場合の定義

  • 遅発初経:15歳以上で初めての月経(初経)が来た場合。
  • 初経遅延:15歳以上18歳未満で、初経が来ていない場合。
  • 原発性無月経:18歳を過ぎても初経がおこらない場合、原発性無月経と定義されています。

15~18歳になっても初経が起こらないときは、月経が来ない原因(身体所見・二次性徴の確認、ホルモン採血、超音波検査)を調べ、生理が来るかどうかの確認や、生理が来るようにする治療などが考慮されます。

 

「39日以上」あく長い周期を稀発月経といいます

次の月経が来るまで39日以上あく長い周期を稀発月経といいます。

これは、卵が育つときに卵巣から分泌されるホルモンがリズムよく分泌されないことが原因の一つです。ホルモンの分泌がゆっくりあがるため、卵が育つまでの時間が長くなり、結果として排卵までの時間が長くなってしまうのです。

稀発月経の治療法

月経周期を整える治療として、症状や希望に応じていくつかの選択肢があります。

  • カウフマン療法:二種類のホルモンを用いた治療。
  • ホルムストルム療法:一種類のホルモンを用いた治療。
  • 低用量ピルによる治療:生理痛や過多月経があったり、避妊を希望する人は、排卵を抑えるピルによる治療があります。
 

次回予告

前編では「正常な周期」と「稀発月経・無月経」について解説しました。後編では、「頻発月経(短い周期)」「経血量の異常(過多・過少月経)」、そして誰もが迎える「閉経期への移行」について、詳しくお話しします。

経血量や期間の異常は、子宮筋腫などの病気のサインかもしれません。自分の体を守るために、ぜひ後編もご覧ください!

最後までお読みいただきありがとうございました。
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