本ブログは、頭痛に関するお役立ち情報をお届けする全6回シリーズの第4回目です。

<カフェイン(コーヒー・エナジードリンク・お茶)と頭痛>
カフェインは、頭痛の緩和薬にも誘発薬にもなります。
- 1日に2杯までのコーヒー: コーヒーに含まれるカフェインは、血管を収縮させる作用があるため、片頭痛で血管が拡張している状態を和らげる効果が期待でき、鎮痛剤の効果を高める働きがあります。
- 1日3杯以上のコーヒー: カフェインの過剰摂取は、頭痛動悸などの症状を引き起こす可能性があり、摂取量には注意が必要です。
Q. 急にコーヒーをやめると頭痛がするのはなぜ?
それはカフェイン離脱症状の可能性が高いです。
- 急にコーヒーの摂取をやめると、離脱症状として頭痛や眠気イライラだるいなどの離脱症状がでて、頭痛を引き起こすことがあります。
- これは、カフェイン離脱症状と呼ばれ、特に普段から大量に摂取している場合に起こることがあります。
- 普段からカフェインを大量に摂取している場合は、急に摂取量を減らしたり、やめたりすると、離脱症状として頭痛が起こる可能性があります。
- 徐々に減らすようにしましょう。
<チョコレートと頭痛>
チョコレートは、頭痛を引き起こすか緩和するかの効果は個人差が大きいです。
- チョコレートのカカオに含まれるチラミンやフェネチルアミンが、血管の拡張・収縮作用を介して頭痛を誘発する可能性もありますが、
- 一方、豊富に含まれるマグネシウムやブドウ糖は、血流改善や低血糖の解消により頭痛を緩和する可能性も指摘されています。
- 頭痛が起きやすいと感じる場合は、摂取量に注意してみることが大切です。
あとがき:医師の経験から
数十年前のこと、妊娠中にずっと我慢していたチョコレートを、産後どうしても食べたくなり、夜中の授乳中にこっそり、一人で板チョコ1枚を一気にたべてしまったことがあります。 それはそれはとてもおいしかったです。
授乳を終えて子供と一緒にねていると、急にずきんずきんと頭が痛くなり眠れなくなってしまったことがあります。
産後の疲れと寝不足のせい?とおもっていましたが、今思えば、あのとんでもない頭痛は、チョコレートのチラミンやフェネチルアミンが血管の拡張・収縮作用を介して頭痛を誘発していたのだなあとおもいます。
チョコレートのマグネシウムやブドウ糖は、血流改善や低血糖の解消により頭痛を緩和する作用もあるのに、ひとかけら、とか一粒とかにすればよかったのですが、食べたい気持ちを抑えられなかったなあ。
理性を保ってコーヒーもチョコレートも楽しんでいかないと、と反省した経験でした。
次回予告: 第5回では、「今すぐできる頭痛の対処法:温める?冷やす?鎮痛剤はいつ飲む?」について、詳しくお話しします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
北岡 江里 医師(婦人科)
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